こんにちは。ゼロ仲介の鈴木です。
（2019年8月加筆・修正しています）
2019年、関西の新築一戸建ては結構な勢いで売れてます。
新築一戸建て建売住宅の購入を検討しているなら（いやどんなお家でも）、少しでも安く買いたいですよね。
ヒガシノさんお得に買いたいねん
というあなたに贈る、今回の記事。
これまでたくさんの新築一戸建てを仲介して、たくさん値引き交渉してきました。
成功したもの、ダメだったものも含めて、新築一戸建て建売住宅の値引き交渉の裏側を公開してみます。
今回の記事と関連している情報で、以前にこんな記事を書きました。
参考記事：パワービルダー物件（新築一戸建て建売住宅）の価格が下がるタイミングってわかるの？
新築一戸建て建売住宅の価格が下がる時期・タイミングについてくわしく書いています。
今回はその続編。アップデートver.です。
それでは、順番に「新築一戸建て・パワービルダーの建売住宅の値引き交渉の成功パターン」について、現役不動産仲介営業マンの鈴木解説していきますので、是非、ご覧下さい。
ゼロ仲介 鈴木その前に、もう既に現在、パワービルダーの物件探し中で、
「値引き交渉についてスグ知りたい！」、「値引き交渉の他に節約術教えて欲しい！」
という方のために、以下、ご案内です・・・
売主分譲会社と価格の交渉をするのは誰？
（１）お家さがしを不動産仲介会社にお願いしている場合
不動産仲介業者にお願いしている場合、売主と価格の値引き交渉をするのは不動産仲介営業マンです。
ゼロ仲介 鈴木これ大原則です。
かんちがいしている方が多いので、最初に書きます。
もし、あなたが検討しているお家を紹介しているのが、不動産仲介会社の営業マンだったら、売主分譲会社と値引きの交渉をするのはその不動産営業マンです。
あなたが売主分譲会社と直接値引き交渉をすることはありませんし、できません。
たとえば、パワービルダーさんの新築一戸建て建売住宅の場合、売主である分譲会社からあなたが直接購入することはほぼありません。
（２）売主分譲会社からあなたが直接購入する場合
売主分譲会社から直接購入する場合は、あなたが値引きの交渉をする。
上の場合とは、反対に、もしあなたが売主分譲会社から直接お家を購入する場合は、値引きの交渉もあなたがします。
新築一戸建てを販売している売主さんの中には、仲介会社には紹介させず、直接自分の会社で広告宣伝してお客さんをさがします。
仲介が間に入らないので、交渉ごと、契約ごとはすべてあなたが売主さんと直接します。
そのかわり仲介手数料はかかりません。
参考記事：新築一戸建てには仲介手数料がかからないのもあるって知ってますか？
売主が直接販売している物件と、仲介物件のちがいについてくわしく書きました。
新築一戸建て建売住宅での値引き交渉の５つのポイント（経験より）
というわけで、ポイントを書いていきます。
特にパワービルダーといわれている建売分譲会社に対してめっちゃあてはまるので、購入を検討している場合は、参考にしてください！
（何度も言いますが、実際値引き交渉するのはあなたの担当の仲介営業マンです）
（１）現金購入はやっぱり強い
最近の話です。
あるパワービルダーさんの完成済建売住宅でのことでした。
購入を検討しているお客さんは現金購入。
物件価格は、3日前に200万円値下がりしてました。
月の半ばに購入申込書を書いていただきました。
その月は売主さんの決算月。
「今月内に決済オッケーなら、100万円の値引きいけます！」との返事がきました。
お客さんはもちろんオッケーです。
2日後に契約、10日後に残代金を支払い（決済）ました。
住宅ローンを利用するなら、絶対にムリなスケジュールです。
ゼロ仲介 鈴木やっぱり現金購入は強い
と思った一件です。
（２）決算時期を知っていると強い
あるパワービルダーさんの決算は3月と9月です。
担当もその会社のいち社員、いち営業マンなので、半期ごとに数字を課せられています。
そして、その数字に足りていても足りなくても、なんとか契約をねじ込もうとするのが、この3月と9月（このパワービルダーさんの場合）。
3月と9月に相手担当さんから言われるのが、
「今月内に決済してもらえるなら、〇〇万円の値引きいけます！」
何回この会話をしているか。
もしあなたがその物件の購入を迷っているなら、残代金の支払いが今月でも来月でもどちらでもいいなら、
ゼロ仲介 鈴木この売主さんは今月決算なんで、今月に残代金の支払いができるなら価格交渉ができそうです
とアドバイスくれる仲介営業マンに担当してもらってください。
（３）改定した価格にプラスして、値引き可能な枠を担当営業マンが持っている場合あり
あるパワービルダーは、価格を改定する際、社内稟議で決まった値引き額をすべて反映させて改定するか、一部だけ反映させて残りは担当さんの裁量にするかは、その担当さんに任されています。
たとえば、こんな感じです。
現在の販売価格 2,780万円
↓
社内稟議で200万円の価格改定が決定
↓
A. 改定価格を 2,580万円にする
B. 改定価格を 2,680万円にして、残り100万円は担当さんが交渉カードとして持っている
（A.B.どちらにするかは、その担当さんに任されています）
↓
販売価格2,680万円にして、残り100万円について担当さんの裁量になる
↓
ということは、社内稟議をあげてもらう値引き交渉ではなく、、担当さんからこの100万円の値引きを引き出すことができればいいわけです。
ちなみに、100万円値引き交渉に失敗したら、売主担当さんの勝ちです（変ないい方ですけど）。
ゼロ仲介 鈴木価格改定のタイミングで、交渉するのは全然アリです。
担当さんが値引き枠を持っているかもしれません。
（４）建築中・完成前の建売住宅でも値引き交渉はできる
建売住宅の場合（特にパワービルダーさん）、土地を買って、利益を計算して、建物を設計して建築して、販売します。
これをすべて1人の担当が指揮を執って進めていきます。
（もちろん社内稟議を取りながらですけど）
本当に計算したその価格で売れるかどうかは、その担当もわかりません。わかっていません。
もちろん売れると思って、原価計算をして、売り出し価格を決めて、利益を計算して、社内稟議を取ります。
建売住宅の場合、完成してからが本当の勝負です（案内が可能になるから）が、建築中・完成前に売却が決まると担当さんはめちゃくちゃ嬉しいんです。
ゼロ仲介 鈴木ちょー喜んでます
経験上「＊,＊80万円（たとえば2,780万円とか）」の「80万円なら！」という答えが返ってくることが多い気がします。
もちろん、売主さん、担当さん、物件によると思いますけど。
建築中の建売住宅の購入を積極的に検討するのはありですよ。
参考記事：あなたが未完成の新築一戸建て建売住宅を買うべき5つの理由
未完成物件を買うべき方がいます。どんな方か？くわしく書きました。
（５）複数区画の分譲地の最後の1区画はやっぱり狙い目
パワービルダーさんの場合、担当さんはいくつも現場を担当しています（だいたい5-8現場）。
複数区画の分譲地のラスト1区画はなんとかして売ってしまいたいんです。
気持ちは次の現場にあるというんですか、なんていうか。
人間の心理なんだろうな、と思います。
そんな最後の1区画に購入申込みが入ったら・・・。
ゼロ仲介 鈴木長い間売れなかった最後の1区画ほど、値引き交渉はしやすいです、はい
とはいえ値引き交渉できない場合もある
たくさん交渉して、たくさん相手売主担当さんと話しましたけど、値引き交渉できない場合ももちろんあります。
（１）売れる物件（売れそうな物件）は、値引きしない
これは、売主分譲会社のほぼすべての担当が言っていました。
あたり前です。
たとえば、
- 人気エリア（人気学校区、なかなか新築一戸建てが売りに出ないエリアetc）
- 問い合わせ・案内が多い
- 値下げをしたばかりで案内が多い
こんな物件は、価格の高い安いにかかわらず値引きはしない、値引きはできないと言っています。
ヒガシノさんそらそうやわな。
黙っていても、そのままの価格で売れるんですもんね。
ゼロ仲介 鈴木そんな物件が気になって、欲しくなったら、ムダに値引き交渉するよりもその価格で購入するのが賢明です。
だって人気の物件ですから。
ゼロ仲介 鈴木購入する、購入できるっていうのが一番の優先事項です。
そして、そんな状況をきちんと判断して、あなたに報告してくれる仲介営業マンをさがしてください。
新築一戸建て建売住宅購入、不動産購入は、一生に一回、人生で一番高い買い物だといっても、スピード勝負、他の人と取り合いになることももちろんあります。
（２）地元工務店、分譲棟数の少ない売主さんはそもそも値引き交渉はしにくい
これはほんとその通りです。
そのエリア、その都道府県で長年分譲している売主さんの場合、値引き交渉はやっぱりしにくいです。
ゼロ仲介 鈴木めっちゃ厳しいです。
というのも、分譲棟数が多くないので、一棟一棟からしっかり利益を取る計算をして販売しています。
飯田グループは、年間36,000棟分譲しています。
じゃあ、年間20棟の会社が同じくらい値引きしてくれるかというと・・、やっぱり難しいです。
実際に、お客さんをご紹介したこともありますが、基本的に「売れるまでこの価格で待つ」という感じが多いです。
まとめ
もちろん地域性、時期で変わってくると思います。
最初にも書きましたが、不動産仲介営業マンに紹介してもらう場合、この値引きの交渉は、その営業マンが相手売主担当さんとします。
大事なのは、交渉に長けている、交渉の経験が多い、交渉についてよく知っている営業マンにお願いする、ということです。
あなたは、すべてを担当仲介営業マンに託すしかないんです。
とはいえ、あなたが直接値引き交渉をするわけではないにしても、知ってるか知らないかでは大きなちがいです。
希望する物件が、値引き交渉で少しでも安く購入できますように。
そして、交渉の上手な仲介営業マンに出会えますように。
値引き交渉がうまくいくのを祈っています！
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