この記事を読めば「これがわかる!」
- 手持ち現金100万円(手付金込み)で価格3,000万円の新築一戸建ては購入できるのか
- 3,000万円の新築一戸建てを購入したときの出費一覧
- 最大の費用、仲介手数料を節約するにはどうすればいいのか
こんにちは。ゼロ仲介を運営しています、株式会社グラウンドの鈴木です。
新築一戸建てを購入するには、お家の価格以外にもいろいろ費用が掛かります。
「購入費用」とか「諸費用」とか呼ばれる費用が掛かるんですが、今回はシミュレーションをしてみます。
▶新築一戸建ての購入費用についてくわしく書いた記事はこちら
題して、
「手持ち現金100万円で価格3,000万円の新築一戸建ては購入できるのか」
それでは、はりきってどうぞ。
弊社のYouTubeチャンネルで「住宅ローンの金融機関を選ぶ基準」について話しています
▶参考動画:「住宅ローンを選ぶ基準」の話(動画時間6分43秒)
「現金はできるだけ使わない!」ていうのがテーマ
これが前提。
最優先するのは、いまの手持ち現金を使わないこと。
それ以外のことは、今回はぜんぶ横に置いておいて。
金利が少し悪くなっても(保証料内枠方式など)、最優先はいまの手持ち現金を使わないってことを最優先でいきます。
(1)こんな方にぜひ読んでほしい
- お家購入で費用がかかるのはわかっているが、少しでも多く手元に現金を残しておきたい
- いま手持ちのお金がジャスト100万円。でも3,000万円のお家がほしい。
どうでしょう。興味ないですか
なぜ「手持ち現金を使わない」のがテーマなのか
新築一戸建てを購入しても、まだまだお金はかかる。
お家を購入したら、ハイ終わりっていうわけにもいかず、お金はどんどん出ていきます。
いま思った5倍くらいお金出ていきますよ
まじで
▶新築一戸建てを購入後に必要なお金一覧についてはこちらの記事に書きました
上の記事ような話は、ふつう不動産営業マンはお客さんに話さないです
というわけで、現金はできるだけ手元に置いておいた方がいい。
まちがいない
想定条件は、これ!
住宅ローンを利用するのにあたって、少し具体的に条件を決めます。
一般的な条件ですが、確認ください。
(1)購入する物件
3,000万円の完成済の新築一戸建て建売住宅(飯田グループ・ファースト住建などのパワービルダーのお家)
▶参考記事:パワービルダーとは?についてくわしく書いた記事はこちら
(2)借入れ銀行
関西みらい銀行
▶参考記事:関西みらい銀行の融資条件についてはこちら。
(3)借入れ条件
物件価格3,000万円を借入れて、諸費用は自己資金。
くわしい内容は
- 変動金利
- 元利均等方式
- 借入期間35年
- 保証証内枠方式(金利に+0.2%して保証料は借入れます)
これでいきます。
▶参考記事:住宅ローン保証料についてくわしく書いた記事はこちら
▶参考記事:住宅ローン保証料の支払い方、「内枠方式」「外枠方式」のちがいについてはこちら
関西アーバン銀行の場合、2020年4月現在、諸費用があれば、変動金利で優遇後0.545%(がん団信特約付き)の可能性大。
保証料内枠方式(銀行保証料の分割支払い方式)で金利は+0.2%。
で、実際の借入金利は0.745%の想定です。
手持ち現金100万円で3,000万円の新築一戸建て建売住宅は購入できるのか、シミュレーション開始
気に入った物件が見つかって、購入申し込み、不動産売買契約・・・と、お金が出ていく順番で書いていきます。
大事に貯めた現金100万円がお手元にあるものとして、読んでください。
あ、あと金額はあくまで概算なんで、その辺も考慮してくださいね
必要なお金とはいえ、手元のお金が減っていくのはイヤやわー
(1)売買契約時(売主分譲会社と)
契約時にはじめてお金が出ていきます。
ここでの出費の名目はふたつ。
現金出費その① 手付金
まず1発目。
お家購入の必要諸費用ではないけど、現金が出ていきます。
なのでこれも一緒に書きます。
不動産売買時に手付金を売主に支払います。
最後、残代金支払時(住宅ローン融資時)に、
購入価格 – 手付金 = 残代金
を支払うので、残代金支払時に差し引きで手元に戻ってくるんですけど。
売買契約時
購入金額 3,000万円
手付金 50万円
残代金支払時 2,950万円
住宅ローン申し込み金額 3,000万円
残代金支払時
住宅ローン融資 3,000万円
残代金支払い 2.950万円
差引 50万円
が手元に残るわけです。
これまでの経験上、3,000万円の新築一戸建て購入時の手付金は平均100万円。
売買契約にこの平均値の100万円を売主に支払ってももちろんいいのですが、そうなると手持ち現金が0円。
残代金支払い時(約1か月後)まで0円になってしまうと少し不安、なのでここは売主に交渉して手付金は50万円で契約。
というわけで一時的に手元からなくなります。
現金出費 手付金 50万円
がつんと減ったぜ!
現金出費その② 売買契約書貼付収入印紙
同じく不動産売買契約時に貼付ける印紙が必要。
2019年2月現在、3,000万円の新築一戸建ての購入なら、売買契約書に貼り付ける印紙は1万円。
ちなみに、この貼付印紙は税金(支払先は国)です。
現金出費 売買契約書印紙 1万円
お家買う契約したら税金払うなんて!
(2)住宅ローン契約時(銀行と)
売買契約が終わると、銀行本審査をして、そのあと住宅ローンの契約。
ここでの出費名目はひとつ。
現金出費その③ 住宅ローン借入契約書貼付収入印紙
正確には、「金銭消費貸借契約書貼付収入印紙」っていうんですけど、わかりにくすぎるんでこの呼び名で。
売買契約書の印紙と同じで、銀行と交わす住宅ローンの借入れ契約書にも印紙を貼ります。
3,000万円の住宅ローンの借入れなら収入印紙は20,200円。わかりやすくするために2万円。
ちなみに、この貼付印紙もやっぱり税金(支払先は国)。
現金出費 住宅ローン契約書印紙 2万円
お金借りる契約したら税金払うなんて!
(3)ここからは最後の残代金支払日
まずは住宅ローンの融資が実行されます。
なので、最初の手付金支払い分の50万円が差し引きで口座に残ります。
当日は手持ち現金が手付金支払い分だけ回復。+50万円。
551があるときー!みたいやな
笑顔なのはこの1枚だけです
ここからは怒濤の出費。
お家を購入すると、ほとんどの費用はこの残代金の支払時にするわけです。
現金出費その④ 住宅ローン事務手数料
住宅ローンを銀行で借り入れるなら必要な事務手数料。
支払先は、銀行。
提携ローンを使うときに不動産屋に支払うローン事務代行費じゃないです。
借入れ銀行は、関西みらい銀行の設定なのでこの金額。
正確には5万円+税金。
(ちなみに三菱UFJ銀行は3万円+税金)
現金出費 ローン手数料 5万円
現金出費その⑤ 登記費用
お家を購入すると、
売主分譲会社 → あなた
に所有権が移ります。
そして、借入れた銀行から抵当権を設定されます。
それを登記簿謄本に記載する費用。
税金+司法書士報酬でこのくらい。
弊社でお願いしている司法書士の先生の目安です。
もちろん支払先は、司法書士。
現金出費 登記費用 35万円
現金出費その⑥ 表示登記費用
支払先は、土地家屋調査士。
ほとんどの場合、この土地家屋調査士は売主分譲会社が指定します。
経験上、だいたいこのくらいです。
現金出費 表示登記費用 10万円
現金出費その⑦ 火災保険料
2015年から火災保険のルールが変更になりました。
どう変わったのかというと、保険を掛けることのできる期間が、最長35年間 → 最長10年間に短くなりました。
この金額は10年間分一括払いの金額です。
経験的には、平均保険料より少し低めですが、これでも十分かもしれません。
保険対象・保険支払い料率を調整することによって、保険料は高くも安くもなります。
もちろん支払先は保険会社。
現金出費 火災保険料 10万円
現金出費その⑧ 固定資産税等精算金
購入した年の固定資産税・都市計画税を、精算します。
だれと精算するの?
売主分譲会社とです
なので支払先は売主分譲会社。
売主は、一年間分を前払いで支払っているわけです。
それをきっちり日割精算します。
税金が年額8万円と仮定して、10月1日に残代金を支払うとだいたいこのくらい。
もちろん、税金の額と残代金の支払日で精算金は変わります。
現金出費 固定資産税等精算金 4万円
新築一戸建てを購入するのに、最低限必要な費用はこれで全部です
結果発表
3,000万円のお家を購入した直後の、残り現金は
約33万円!
ええ!もしかして残るの!33万円も!
そうです。
3,000万円の新築一戸建てを購入するのに必要な費用は
67万円!
どうでしょうか。思っていたよりかかりましたか、そうでもないですか。
え?!あなたがいった不動産からもらった諸費用明細に書いてある項目がない?
そうです。
ありません。
そんなの支払っていたらとてもじゃないけど、手持ち現金100万円でお家を購入することはできません。
一般的な不動産仲介会社からもらう諸費用明細に入っている項目
- 仲介手数料
- ローン事務代行費用
ちなみにそれぞれいくら必要かというと、
仲介手数料(法定上限) 約103万円
ローン事務代行費用 10万円
これだけで、プラス113万円。
67万円+113万円=180万円。
100万円じゃとてもじゃないけど、ムリです。
▶ローン事務代行費用についてはくわしく書いた記事はこちら
仲介手数料を節約するにはどうしたらいいか
方法はふたつ。
- 売主分譲会社から直接購入する
- 仲介手数料0円で仲介してくれる不動産仲介会社で購入する
とにかく、このふたつのどちらかで購入することができれは、103万円節約することができるわけです。
103万円も節約できたらめっちゃ大きくないですか。
仲介手数料を節約できる物件かどうかは調べれば、すぐにわかります。
ぜひなんとかして、なんとかしてみてください。
新築一戸建ての購入を検討されている方へ
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