奨学金返済中でも住宅ローンは組める?審査への影響と対策を解説【2025年最新版】

こんにちは。ゼロ仲介の鈴木です。

奨学金をまだ返済中やけど、マイホームを購入したい…

このような悩みを抱える方は少なくありません。

この記事では、奨学金返済中の方が住宅ローンを組む際の影響と対策についてくわしく解説します。

奨学金の返済が住宅ローン審査にどのように影響するか、審査時に奨学金を申告すべきかどうか。

そして具体的な対処法まで、実例を交えてわかりやすく説明していきます。

結論、奨学金を返済中でも住宅ローンの借り入れは可能です

奨学金と住宅ローンの基礎知識

① 奨学金制度の概要と完済年齢

奨学金制度とは、家庭の事情などにより経済的な余裕がなく、進学するためにお金を調達する必要がある学生に学費の付与や貸与をする制度です。

日本学生支援機構の令和2年度調査によれば、大学生全体の約半分にあたる49.6%の学生が何らかの奨学金を受給しています

奨学金には「給付型」と「貸与型」があり、住宅ローンとの関係性が気になるのは返済義務のある「貸与型」です。貸与型の奨学金には、利息のつく有利子型と利息のつかない無利子型があります。

奨学金の返済期間は最長20年。4年制大学は15年、大学院修士課程まで進んだ場合は20年で返済することが一般的です。

返済は卒業して半年経過後からスタートするため、多くの人は40歳前後で奨学金を完済することになります。

② 住宅購入のタイミングと奨学金返済の重なり

国土交通省住宅局の『令和3年度 住宅市場動向調査報告書』によれば、住宅における一時取得者の年齢別割合は、以下の通りになっています。

  • 注文住宅:40歳未満60.1%
  • 分譲戸建住宅:40歳未満66.9%

このデータからも、奨学金と住宅ローンの返済期間はかなり高い確率で被る可能性があることがわかります。

③ 住宅ローン審査で重視されるポイント

住宅ローン審査における最重要ポイントは、ローンを確実に返済できるかという点です。

奨学金返済中であることや、マイカーローンがあることを理由に住宅ローンの審査が通らないということはありません。

ポイントは、そうした全てのローンを含めて返済していくだけの安定した収入があるかどうかです。

要するに、銀行は「お金を貸して、ちゃんと返してもらえるかどうか」を一番気にしています

じゃあ奨学金返済中でも、収入が十分あれば問題ないってこと?

その通りです。ただし、奨学金の返済額を含めた「返済負担率」というものが重要になってきます

奨学金が住宅ローン審査に与える影響

奨学金返済中でも住宅ローンは借りられますが、奨学金返済があることで住宅ローン審査にどのような影響を及ぼすか理解しておく必要があります。

奨学金返済が住宅ローン審査に及ぼす主な影響は、以下の2点です。

① 返済負担率の計算と奨学金の関係

住宅ローン審査では、奨学金の返済額は返済負担率に含んで計算されます

返済負担率とは、年間収入に対する年間総返済額の割合で、「年間の総返済額÷年間収入×100」の計算式で求めます。

ほとんどの金融機関が返済比率30〜35%を上限としており、奨学金返済などを含めた返済総額が上限値を超えると審査が通りにくくなるので注意してください。

例えば、年収500万円の方が月3万円(年間36万円)の奨学金を返済している場合、返済負担率に7.2%(36万円÷500万円×100)が上乗せされることになります。

7.2%も上乗せされるんか!?住宅ローンの審査、厳しくなるよな…。

特に年収が低い方や、希望借入額が多い方は要注意です。返済負担率の上限に近づくほど審査は厳しくなりますから

② 延滞履歴が審査に与える影響

奨学金は、3ヶ月以上延滞すると個人信用情報機関に個人情報が登録されます。

個人信用情報機関に延滞者として登録されると、住宅ローンのみならず、マイカーローンなどの各種ローンも組めなくなるおそれがあります。

また、一旦延滞者として登録されると延滞中だけでなく延滞解消後も登録され続け、返済完済後5年を経過するまで削除されません

また、延滞期間が3ヶ月以内であったとしても、何度も短期延滞を繰り返してしまうと個人情報が登録されてしまうので要注意です。

奨学金返済中に住宅ローンを利用する予定がある場合は、可能な限り延滞は避けるようにしてください。

前に奨学金の返済が2ヶ月ほど遅れてしまったことがあるねんけど、大丈夫かな…。

2ヶ月程度の延滞であれば、通常は信用情報機関に記録されません。ただし不安であれば、個人信用情報を取得して確認することをおすすめします

奨学金返済中の場合、申告する?申告しない?

住宅ローンの事前審査時、奨学金を返済していることについては申告すべきか否か、難しい判断となります。

奨学金返済中のことって、住宅ローンの審査のとき言わなあかんの?

ここが重要なポイントです。実は…

奨学金の返済を申告しない場合、銀行側が奨学金の返済状況を知ることは通常ありません。奨学金の存在は申告しなければ、銀行は知る手段がないのです(クルマのローン、リボ払いなどについては銀行は調べてわかります)。

ただし、過去に奨学金の返済が遅れたことがあり、個人信用情報を取得したら奨学金の返済の遅れの記載がある場合は別です。この場合は、銀行側に把握される可能性があります。

えっ!それって申告しなくても大丈夫なん?審査でバレたりせえへんの?

銀行に申告しない銀行に申告する
奨学金返済中を申告しない

銀行が知ることはない

審査に影響しない

借入可能額に影響なし
奨学金返済中を申告する

銀行が奨学金の返済を知る

審査に大きく影響する

借入可能額が少なくなる

この場合は奨学金の返済中だと伝えてください

過去に奨学金の返済が遅れたことがあり、個人信用情報を取得したら奨学金の返済の遅れの記載がある場合は銀行に奨学金を返済中だと申告してください。

奨学金の返済を銀行も個人信用情報を通じて知ることになり、申告しないと「借入を隠している」と判断されて審査が不利になる可能性があります。

ご自身で判断が難しい場合は、住宅ローンにくわしい営業マンに必ず相談してください

奨学金返済中を申告するメリットとデメリット

これまでの経験をもとにメリットとデメリットを考えてみましたが、、

メリット:

実際には、申告することによるメリットはありません

デメリット:
  • 借入可能額が少なくなる可能性がある
  • 審査が通りにくくなる可能性がある

例えば、月々3万円の奨学金返済をしている場合、銀行に申告すれば借入れとみなされ住宅ローンの借入可能額に影響します。
具体的には、3,000万円まで借りられると思っていた人が、奨学金を申告することによって2,000万円程度しか借りられなくなる可能性があるのです。

えええ。1,000万円も借入可能額が下がるなんて。。

そうなんです。実はこれがリアルな話なんです。

さらに、夫婦で住宅ローンを組む場合、二人とも奨学金返済中で二人とも申告した場合、夫婦で収入合算しても借入可能額が大幅に下がる可能性があります。

奨学金を毎月きちんと返済してる場合、事前審査時に申告するメリットはありません

奨学金の返済に遅れてしまっている場合はどうしたらいい?

奨学金の返済に遅れた記憶がある場合の手続きをまとめました。具体的にはこんな流れです。

STEP
個人信用情報を取得する
STEP
返済の遅れの記載がないか確認する
STEP
返済遅れの記載がない場合
→ 住宅ローン事前審査時に奨学金については申告しない
STEP
返済遅れの記載がある場合
→ 住宅ローン事前審査時に奨学金について申告すべきか、不動産営業マンに相談する

返済遅れの記載がある場合 → 住宅ローン事前審査時に奨学金について申告すべきか、不動産営業マンに相談する

日本学生支援機構が加盟している個人信用情報機関は、『全国銀行個人信用情報センター』です。過去に延滞したことがある場合は、事前に個人情報が個人信用情報機関に登録されていないか確認しておきましょう。

住宅ローン審査を有利に進めるための対策

ここでは、奨学金返済がある場合に、どのように対策したら住宅ローン審査をクリアしやすいかについて検証していきます。

① 奨学金を完済してから住宅ローンを申し込む

最も確実な方法は、住宅ローンを申し込む前に奨学金を完済することです。資金的に余裕があれば、奨学金を全額、繰り上げ返済しましょう。

当然ながら、奨学金の返済そのものがなくなるので、過去に延滞などにより信用情報を登録されていなければ全く問題はなくなります。

でも、奨学金の残額が200万円くらいあって、そんなにまとまったお金はないんですよ…。

無理に完済する必要はありません。次に説明する「返済負担率を抑える工夫」も効果的ですので、ご自身の状況に合わせて選んでください

② 返済負担率を抑える工夫

奨学金の完済が難しい場合は、返済負担率を下げる工夫をしましょう。

住宅ローン審査を通過する返済負担率の目安は、一般的に30〜35%が上限とされていますが、以下のような手法で返済負担率を抑えることができます。

  • 自己資金を投入して、奨学金残高や住宅ローン返済額を減らす
  • 奨学金は減額返済制度や返済期限猶予制度の利用、住宅ローンは最長返済期間まで返済年数を延ばして月々の返済額を減らす
  • なるべく低金利の住宅ローンを選んで返済額を減らす

上記のような方法も取り入れて、返済負担率25%程度を目指しましょう。

具体的な事例紹介

ケース1:Aさん(28歳、会社員)
  • 奨学金返済額:月3万円
  • 希望の借入額:3,000万円

Aさんは奨学金返済に遅れたことはないが、奨学金を返済中だと申告したところ、「借入あり」とみなされ、借入可能額が2,000万円に減少しました。購入希望額に足りず、物件の変更を余儀なくされました。

ケース2:Bさん(32歳、公務員)
  • 奨学金返済額:月3万円
  • 希望の借入額:3,000万円

Bさんは、奨学金返済中ですが返済に遅れたことがないため住宅ローンの事前審査にあたり奨学金返済中については申告しませんでした。そのため、審査に影響はなく希望額3,000万円を借り入れできました。

よくある質問と回答

① 住宅ローン審査時に奨学金を申告しないとどうなる?

でも、申告しないで後からバレたらヤバない?

そこは重要なポイントですね

結論からいえば、個人信用情報は全国銀行協会を通じて各金融機関に共有されていますが、奨学金の返済状況については通常は把握されません。

ただし、奨学金返済があるにもかかわらず、故意に申告しなかった場合、もし審査中に発覚すれば審査が打ち切られ、融資実行後に発覚した場合は一括返済を求められることもあります。

延滞履歴がなければバレる可能性は低いものの、リスクは認識しておきましょう。

怖っ…。どうしたらいいん?

ご自身の状況に合わせて判断することが大切です。延滞履歴がなく、返済に問題がない場合は多くの方が申告していないのが現状です

② 住宅ローンと奨学金の返済額をまとめることは可能?

住宅ローンと奨学金は、融資の種類が異なるのでまとめられません。

奨学金を借り換えられる教育ローンはありますが、無利子の奨学金を利用している場合など、逆に損することになるので注意しましょう。

③ 奨学金は繰り上げ返済した方がいい?

奨学金、少しずつでも繰り上げ返済しておいたほうがいい?

それは奨学金のタイプによります

有利子型の奨学金であれば、余計な金利分を負担しなくて済むので繰り上げ返済は有効です。

しかし、無利子型の奨学金の場合は繰り上げ返済しても総返済額は変わらないので、無理に申請する必要はありません。

ただし、無利子型であっても繰り上げ返済すれば延滞する危険性はゼロになるので、そういう意味では無利子型の繰り上げ返済も効果的といえます。特に住宅ローン審査を控えている場合は検討に値します。

なるほど!無利子型でも繰り上げ返済するメリットがあるんか

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここまで解説したように、奨学金返済中は住宅ローンが組めるかどうかを事前にチェックする必要があります。

めっちゃ勉強になったわ。最後にもう一度、大事なポイントを教えてほしい

というわけで、おさらいです

  1. 奨学金の返済状況を正確に把握する(残高、月々の返済額、返済期間)
  2. 過去の延滞履歴を確認し、必要に応じて個人信用情報を開示請求する
  3. 返済負担率を考慮し、住宅ローンの借入可能額を現実的に見積もる
  4. 奨学金の申告については、延滞履歴の有無に基づいて判断する
  5. 可能であれば奨学金の完済や繰り上げ返済を検討する

マイホーム購入は人生の大きな決断です。そして、奨学金返済があっても、適切な計画と準備をすれば、夢のマイホームを手に入れることは十分可能です。

しかし、住宅購入にはもう一つ大切なポイントがあります。それは、仲介手数料を含めた購入コスト全体を抑えることです。

奨学金返済中の方こそ、住宅購入にかかる余計なコストは削減すべきです

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