この記事を読めば「これがわかる!」
- 住宅ローンの事前審査に落ちる理由
- 絶対に事前審査に落ちる原因 1パターン
- いくつかの組み合わせで事前審査に落ちる原因 14パターン
こんにちは。ゼロ仲介を運営しています、株式会社グラウンドの鈴木です。
銀行に住宅ローンの事前審査に出したのに、落ちた。承認されなった。
「なんで??」と思いますよね。
でも銀行は理由を教えてくれないことがほとんどです。
不動産営業マンの僕が、
「銀行の住宅ローン担当者から聞いた住宅ローンの審査で落ちる理由」と「実際のお客さんからの経験で落ちた事例」をもとにした審査に落ちる理由「全15パターン」
を書きました。
- 一発で落ちる理由
- いくつかの理由の組み合わせで落ちるもの
それぞれをわけて書いています。
参考にしていただけたら嬉しいです。
目次
1,絶対に住宅ローンの審査に落ちる原因(一発でアウトなやつ)
(1)指定信用情報機関(CIC)に「異動」の文字がある

これはもう一発でアウトです。
絶対に住宅ローンの審査に落ちます。
公務員さんでも、お勤め先が一部上場企業でもダメです。
(過去にそれぞれお客さんでいらっしゃいました。)
「異動」=「ブラックリスト」と思っていただけたらわかりやすいかと。
異動があるとほんとにダメです。
それもすごいスピードで(即日とか数時間とか)。
「異動」はカードの支払いなどの延滞が61日以上あると個人信用情報(CIC)に書き込まれる可能性があります。
「異動」があると、CICにこのように↓記載されます。

2,いくつかの組み合わせで落ちる可能性が高くなる原因
ここからは、決定的なひとつの理由ではなく、いくつかの組み合わせで住宅ローンの審査に落ちるものを書いていきます。
「これがあったら住宅ローンの審査に落ちる!」ていうものはありません。
(1)個人信用情報に関係するもの 2パターン

① 過去に借入れ(特に消費者金融)があって返済が遅れたことがたびたびある
基本的には、消費者金融からの借入れは、過去なら大丈夫(でも返済に遅れがないのが前提ですけど)。
「基本的には」という書き方をしたのは、消費者金融から借りていること自体がダメ、という銀行が一部あるからです。
(下の②に書きました)
消費者金融からの借入れが過去にあって、返済が遅れたことがよくある場合、急にきびしい状況になります。
*返済の遅れがあると、指定信用情報機関(CIC)にこんな感じで載ります。

② 現在、消費者金融に借り入れがある
金融機関によっては、現在消費者金融に借入れがあるだけでダメなところもあります。
一般的に都市銀行(メガバンク)は、消費者金融からの借入れ、とくにキャッシングがあるだけで住宅ローンの事前審査に落ちます。
アイフル、アコム、プロミス、レイク、バンクイック、モビット、オリックスクレジット など。
地方銀行には、消費者金融からの借入れをしていること自体は、特に問題にしない銀行もあります。
ただ、実際に現在借入れをしていなくても、キャッシングの枠の金額(50万円とか70万円とか)を返済負担率に計算する場合があるので注意してください。
キャッシング枠のあるカードを保有していることを銀行へ事前に申告しておくか、事前審査前に解約しておくことで対応してください。
*消費者金融に借入れがあると、現在・過去もあわせて指定信用情報機関(JICC)にこんな感じで載ります。

(2)借り入れ希望額の上限に関係しているもの 2パターン
① 返済負担率目いっぱいの申込み
銀行は、「この年収に対して、これくらいなら貸してもいい」という数値を決めています。
年収400万円の方なら、1年間に住宅ローンの返済にあてることができるのは、〇〇万円まで。という感じで。
返済負担率が目いっぱい借入れの申込みをすると、審査がきびしくなります。
年収から計算できる借入可能額は、あくまで目安です。
そのほかの条件が最高で一番いいとしての、数値、金額です。
仮にそのほかの条件がマイナス評価だった場合(たとえば他の項目にもいくつか該当している場合)、返済負担率が目いっぱいの借入れ申込みは落ちてしまう可能性があります。
② すでにほかにも借り入れ(ローン)がある
消費者金融では借入れがないけど、ローンがある場合があります。
それはこんな場合です。
- クルマのローン
- リボ払い
ちなみに、クレジットカードのショッピング1回払いは、銀行は返済負担率に入れません。
でも、その支払いが遅れたら、指定信用情報機関(CIC・JICC)に「支払い遅れ」の情報が載りますで、注意してください。
▶参考:クルマのローン・リボ払いが住宅ローンに与える影響はこちらにくわしく書きました。
▶参考:住宅ローンとクルマのローンを組むならどちらが先がいい?(動画時間3分3秒)
(3)銀行の融資条件を満たしていないもの 5パターン

① 勤続年数が短い
各銀行のwebサイトに書いている住宅ローン申込みの条件をみると、勤続3年以上と書いている場合が一番多いです。
ただ、実際に銀行の住宅ローン担当さんと話していると、「勤続1年から審査はできる」というのが実際のところです。
勤続1年未満だとやはり審査は厳しくなります。
バレないと思って、ウソの記載をしても銀行にバレます。
健康保険証の加入年月日で入社日を確認しています。
② 銀行の申込み可能な雇用形態に合ってない
たとえば契約社員、たとえば派遣社員、たとえばアルバイト・パート。
各銀行のwebサイトに、「契約社員・派遣社員・アルバイト・パートでも融資可能」といくら書いていても実際は審査が承認になるのは、なかなかむずかしい場合が多いです。
理由は、
雇用の不安定
↓
収入の不安定
↓
返済が不安定になるんじゃないか(リスク)
と考えるからです。
あとは、正社員じゃない場合(例外はもちろんありますが)、収入が少ない場合が多く、審査がきびしめになることがほとんどです。
③ 源泉徴収票に歩合給の記載がある
源泉徴収票に「歩合給」というかたちで基本給と別に記載されている場合があります。
歩合給の記載があると、銀行は「給与が変動する」と考えて源泉徴収票×直近3年分もしくは、毎月の給与明細×2年分(24か月分)などで平均値を出します。
たまたま昨年の歩合給がよくて最高年収のタイミングでお家を購入しようと思っても、うまくいかない場合があります。
というわけで、源泉徴収票に「歩合給」の記載があると直近1年分の資料だけでは、事前審査に落ちてしまうことも。
仮に歩合給でも、給与証明にそれが記載されていないと・・、銀行は気づかないかもしれません。
④ 銀行の定める最低年収を満たしていない
各銀行には、住宅ローンを融資する条件に最低年収というものを設定しています。
この最低年収は、銀行によってちがい、300万円だったり、200万円だったり、150万円だったり。
一般的には、都市銀行>地方銀行の順に最低年収が高め(基準がきびしめ)に設定されています。
確認が必要やな
⑤ 物件が銀行の融資条件を満たしていない
新築の場合はあまりないのですが、住宅ローンの借入れを希望している個人の条件は問題なくても、物件が銀行の融資条件を満たしていない場合があります。
この場合も、もちろん審査には通りません。
どの銀行も住宅ローンの商品説明に、物件によっては利用できないことを記載しています。
物件が融資条件を満たさないとは、たとえば
- 建ぺい率・容積率オーバーの違法建築
- 隣地へ越境している
- 前の道路が要件を満たさない
- 土地が小さすぎる(銀行の融資基準以下)
などです。
(4)銀行が融資するにあたってリスクだと考えているもの 5パターン

① 勤務先が親の会社
会社員だけど勤務先が親の会社の場合。
この場合も審査がきびしくなります。
理由は、同族の会社だと給与の設定があってないようなものだからです。
つまり年収に正当性がない、ってみているわけです。
いくらにでも設定できるやろ、って考え方。
住宅ローンの借入れをする直近1年間だけ年収を上げて操作することができるので、勤務先が親の会社の場合、銀行は収入証明×直近3年分と会社決算書×直近3期分を要求します。
② 税金(市民税・所得税)を払っていない
銀行は、税金(市民税・所得税)を払っていない方には住宅ローンの融資はしません。
源泉徴収票を見ると、税額の記載欄があります。
給料から税金が徴収されていない場合は、もちろんここに税額の記載がありません(0円と記載されます)。
この場合は個人で確定申告をする、という場合が多いです。
確定申告をせずに税金を支払っていない場合は、確実に住宅ローンの事前審査に落ちます。
③ 最近離婚してすぐに再婚した
離婚して再婚する、銀行は何を見ているか。
離婚した時に、慰謝料・養育費が発生しているんじゃないか。
毎月の支払額を、この慰謝料・養育費が圧迫するんじゃないか。
上の返済負担率を超えているんじゃないかって考えるんです。
何でわかるかっていうと、去年の源泉徴収票の扶養家族欄に元奥さん(子供)の名前が書いています。
この記載で銀行はわかります。
離婚して数年経っていると、源泉徴収票には出ないので、わかりません。
となると、銀行はわからないので・・。
④ 独身(男女問わず)
これは、銀行が「この人、結婚したらこの家売るんちゃうかなー」って考えます。
たとえば、男性ひとりでも、女性ひとりでも50平米のマンションを購入しようとしているなら、結婚して、お子さんが生まれると絶対に手狭になります。
ならこの家売るんちゃうかな。
これも銀行からするとリスクなんですね。
⑤ 夫婦だけど奥さんだけで申込みをした
これまでお家を紹介してきた中で、たくさん経験してきました。
多くの場合はこの3つのパターン。
たとえば、その1
ご主人さんがむかし事業をしていて失敗した。
僕で住宅ローンは借入れできないから、嫁だけで。
たとえば、その2
ご主人さんが個人事業主で、申告している収入がめっちゃ低い。
僕で住宅ローンの借入れがむずかしいかもしれないから、嫁だけで。
たとえば、その3
ご主人さんが昔、消費者金融から借入れをしていて、返済が遅れた。
僕で住宅ローンの借入れはできないから、嫁だけで。
住宅ローンの借入れは、原則 ご主人さんだけ か ご主人さん+奥さんのどちらか。
奥さんだけで、住宅ローンを申込むと、高確率で落ちます。
銀行は、とことんリスクを嫌います。
奥さんだけで申込む場合は、ご主人さんを連帯保証人につけることが条件になる場合がほとんどです。
連帯保証人になる人(ご主人さん)は、かならず個人信用情報をチェックされます。
ご主人さんが、過去に返済が遅れたことがあったり、現在消費者金融で借入れがあると、連帯保証人になることができず、奥さん名義でも住宅ローンの借入れをすることができないかもしれません。
3,まとめ
事前審査に落ちる理由は分類するといくつかにわけることができます。
ただ、落ちた理由がわからない(教えてもらえない)ので、ブラックボックスのように「よくわからない、審査基準が不明」と思ってしまいがちです。
一番最初に書いた、指定信用情報機関(CIC)に「異動」の文字がある、これは一発で落ちます。
ただ、そのほかの理由は、住宅ローンの審査に落ちる可能性が高くなるものばかりです。
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