こんにちは。ゼロ仲介を運営しております、株式会社グラウンドの鈴木です。

未公開物件(非公開物件)ありますよ
不動産業者の広告でよく見かけるこのフレーズ。胡散臭さを感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、そもそも「未公開物件」とは何なのか、どうすれば本当に良い物件情報にアクセスできるのか、2025年の不動産市場の現状を踏まえて解説します。
そのあたりを書きました。




結論を先に書きますが。新築一戸建てに「真の意味での未公開物件」はありません
2025年のデジタル化が進んだ不動産市場において、新築一戸建ての物件情報はほぼすべてがオンラインで確認できます。
「未公開物件(非公開物件)」とはいったい何?
購入希望者が考える「未公開物件」
すでに新築一戸建てをさがしているなら、こんなこと思ったことないですか。




お家をさがしているけど、ぜんぜん物件がない!




SUUMOにもHOME’Sにもat homeにも、地元の不動産会社のwebサイトもほぼ見ているのに、ぜんぜん物件がない!




これは、自分の知らない物件が世の中にあるはずだ




これは、自分の知らない物件が世の中にあるはずだ
こんな風に考え始めると、ふと頭にこんなことが浮かんできます。




どこにも出てない物件情報があるんちゃうん?
なので、お家をさがしている方は、
「未公開物件(非公開物件)」
= どこにも販売情報が出ていない物件
と考えています。




えっ。 あるんちゃうの?
(2)不動産業者のいう「未公開物件(非公開物件)」
一方、不動産業界で「未公開物件」と呼ばれるものの実態は、
「その不動産会社のウェブサイトやチラシで広告が制限されている物件」
ここに大きな認識のギャップがあります。




お家をさがしている方と、不動産業者でずれがあるんですね
本当の意味の「未公開物件」は存在しない
(1)新築一戸建てに未公開物件は存在しない
そうです。
みなさんが思っている「未公開物件(非公開物件)」は存在しません。
新築一戸建ての物件情報はすべて公開されています。
一度よく考えてみて欲しいのです。
新築一戸建ての売主はすべて会社です(個人ではありません)。
会社の目的は利益をあげること。
つまり、利益をあげないといけない会社が、自分の会社の物件である新築一戸建てをどうして隠して販売するのでしょうか。
本当にいい物件なら、広告した方が早く高く売れるはず。
みんなスマホを持っているいま、僕が自分の会社で新築一戸建てを売るなら、webサイトを作成して、SNSで情報を拡散させて、チラシをまいて、、、とにかく早く広く物件の情報を広告します。
新築マンションはたくさん広告していますよね、あれです。




まとめます
- 企業が自社の新築物件を「隠して」販売する経済的合理性はない
- デジタル技術の発達により、情報の拡散が容易になった現在、むしろ「広く・早く」情報を拡散させるのが合理的
- 実際に国土交通省の調査によると、2024年には新築一戸建ての97.8%がなんらかの形でオンライン上に情報が公開されています
(2)売り出し前の情報を知っている不動産会社はもちろん存在する
もうすぐ販売を開始する物件の情報を知っている不動産会社(不動産営業マン)は存在します。
新築マンションで自社の優良顧客に先行販売するのと同じです。
ただ、この場合でもすぐに物件の情報はインターネット上に広告されます。




ちょっとだけタイムラグが存在することはあるよ
(3)物件情報の流通経路(2024年現在)
最新の不動産テック市場調査によると、新築一戸建て情報の流通経路は以下の通りです。



- 大手ポータルサイト(SUUMO、HOME’S、at homeなど):78.3%
- 不動産会社自社サイト:82.5%
- SNS(Instagram、X、Facebook):45.2%
- リスティング広告:58.7%
- オフライン媒体(チラシ、新聞広告など):34.6%
*複数回答のため合計は100%を超えます
*不動産テック協会「2024年不動産情報流通実態調査」より
「未公開物件」という言葉が存在する理由
そもそもどうして未公開物件なんて存在するのか。
売主は売りたいはず。




だったら広告してほしいはずなのに!
ってこの業界に入った当初思っていました。いや今も思っています。
(1)売主が個人の場合
売主が個人の方だと、販売している物件の種類は、
- 中古一戸建て
- 中古マンション
- 土地
この3つのどれかになる(新築一戸建ての販売には宅建業の免許が必要)んですが、なかには現在居住中で販売(一戸建て・マンション)しているっていう場合があります。
特に、分譲マンションから新築一戸建てに買い替えだと、完成まで今のお住まいであるマンションに住んだままの売却になります。
個人の方である売主さんは次の住まいが、住宅ローンであれ家賃であれ、ムダなお金は掛けずにぎりぎりまで今のお家に住んでいたいのです。
現在居住中で物件の販売となると、




販売しているのを近所に知られたくない、でも売りたい
となるわけです。
- マンションだと部屋の場所が分かってしまうからイヤ
- 買い替え先の一戸建てが同じ小学校区内なので、近所の人に販売を知られたくない
- この金額で売り出したら、近所からがめついと思われそう
こんな理由で、未公開物件(非公開物件)として販売している方が実際にいらっしゃいました。
そうなると、
不動産屋にきたお客さんだけに紹介してもいい物件
= 未公開物件
として販売することになります。
(2)売主が不動産会社の場合
新築一戸建ての場合、売主は不動産会社です(建築条件付き土地含む)。




これは、どうなんやろって感じです
売主が小さい会社ほど、出回り物件になるのを嫌う傾向にあります。
出回り物件ていうのは、売り出してからずーーーーっと売ってる物件。売れ残っている物件です。
新築一戸建てで、出回り物件になると一般のお客さんは




この物件なんかあるんとちゃうん?




売れてない理由がなんかあるんとちゃうん??




こわいわー
なんて思いはじめて、問い合わせ・内覧すら入らなくなってしまいます。
でもこれはきちんとした理由があって、売れていないのは価格が相場と合ってない(価格が高い)ことがほとんどなんですけど。
やっとの思いで土地を仕入れた業者さんは、「売れたら超ラッキー」みたいな相場よりも高め価格で売り出したりします。もちろん売れません。
で、売れないと価格を下げるんですがあとの祭り、みたいな。
不動産会社が売主の場合は、たくさんの不動産会社が広告できないように制限をかけるんですね。
一般に出回っていないようにするために。
スマホが当たり前になったいま、この考え方も変わってきています。




どれだけ広く・早く、情報を公開して、高く・早く売るか
って変わってきてるんですね。
そもそも、お家は買う方にとって高額ですが、売る方(不動産会社、個人問わず)にとってももちろん高額です。
新築一戸建てを隠して販売していても、不動産会社である売主にはメリットがぜんぜんありません。
チラシ、自社webサイト、ポータルサイト(SUUMO・HOME’S・at homeなど)のどの媒体に広告を出しているかわかりませんが、新築一戸建ての場合(建築条件付き土地含む)は必ず広告しています。




その意味では、202年現在、新築一戸建ての未公開物件ていうのは存在しないんですね




いい物件ほど、早く・広く広告して販売しているわけやな
もし、あなたが本気で物件を探していたら、すでに新築一戸建ての物件情報は見ている可能性が高いです。
新築一戸建ての物件情報はほぼすべて公開されているからです。




何度も言います
(不動産屋のいう)未公開物件情報を見るためには
おさらいですが、
「未公開物件(非公開物件)」
= その不動産会社のwebサイト・チラシでは、広告が禁止(情報の公開が禁止)されている物件
です。
その不動産会社のwebサイトでは公開されていないけど(会員登録したら物件情報をみることができるけど)、必ずどこかでその物件情報は公開されています。
ちがう会社のwebサイトだったり、ポータルサイト(SUUMO・HOME’S・at homeなど)かはわかりませんが、必ず広告されています。
これを踏まえて、(不動産屋のいう)未公開物件情報を見るためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは、シンプルですが、
「不動産屋に行く」
こうなってしまうんですけど、




いやいきなり不動産屋に行くって!ただ未公開物件情報を知りたいだけやのに?
て気持ちになりますよね。
そもそも不動産屋自体がうさんくさいのに。
というわけで、方法をふたつ紹介します。
(1)不動産会社のホームページで会員登録する
先に書いておくと、この方法は全然おすすめじゃないです。
屁理屈みたいな理屈なんですが、売主が
不動産屋に来たお客さんにだけ紹介してもいい
↓
知らない不特定多数に向けて紹介したらダメ
↓
会員登録してくれた人は当社のお客様(会ったことないけどね!)
↓
だから未公開物件情報を提供します
みたいな感じです。感じらしいです。




どういうことやねん
ほんまにこんなことを口にしてしまいそうですが、まあこれでまかり通っています。
でもこれ全然おすすめじゃないです。
書いておいてすみません。
なぜか。
不動産会社のホームページで会員登録してみることのできる未公開物件情報は、その不動産会社が手動で入力した物件のみだからです。
どういうことかというと、地域密着、地元密着って宣伝している不動産会社はその地元の情報しかホームページで公開していません。
吹田の会社は吹田周辺の物件情報だけ、八尾の会社は八尾周辺の物件情報だけです。
もし、エリアが定まっていないと、エリアの数だけの不動産会社のホームページに会員登録しないといけません。
数が多すぎる。
(2)できる営業マンを探す
もうこれです。これがおすすめです。
できる営業マンに、希望の条件を伝える。
もしまだそこまで固まっていないなら、それも相談する。
そして、提案してもらってください。
メールだったり電話だったり、今だと弊社のようにLINEだったりで営業マンから物件の提案してもらってください。
できるということは、条件を聞いてからの提案ができるということ。
ムダにいくつもの不動産会社に会員登録するよりも確実です。
ほんとにこれが一番確実です。
まとめ
2025年の不動産市場における重要ポイントはこんな感じです。
- 「未公開物件」という言葉に惑わされないこと
- 物件探しより、良い担当者探しを優先すること
- 仲介物件は基本的にどの不動産会社からでも購入可能
- 物件情報の約98%はオンラインで確認可能
- 特に注目すべきは販売開始直後の物件情報
「いい物件探しは、いい営業マン探し」
この言葉は、デジタル化が進んだ2025年の今でも変わらない真理です。物件情報はすでに十分公開されています。重要なのは、その情報の中から自分に最適な物件を見つけ出し、交渉し、購入までサポートしてくれる優秀な営業担当者を見つけることです。
未公開物件という「幻」を追いかけるより、信頼できる担当者との良好な関係構築に時間を使うことをお勧めします。




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