この記事を読めば「これがわかる!」
- 2014年に5%→8%に上がったときの実体験談
- 消費税増税が影響するもの、しないものまとめ
- 2019年10月消費税増税に対してどう動けばいいか
こんにちは。ゼロ仲介の鈴木です。
2019年10月に消費税が8%→10%に上がることが確定しました。
すでにいまお家をさがしていると

と思っていても、具体的に
- どれくらい金額の影響があるのか
- どの項目に消費税がかかるのか(かからないのか)
を正確に把握している方は少ないんじゃないかと思います。




なんて漠然と思ったら、価格がめっちゃ上がるんじゃないかと不安になりますが、この記事を読んでいただいたら、たぶん大丈夫。
増税前の駆け込み需要についても、前回の増税時(2014年4月の5%→8%の増税時)の実体験記を書きました。
今回の増税も、駆け込み需要による若干の混乱(動き)はたぶんある、はず。
いや、今回も、たぶん前回と同じことが起こると思っています。




消費税増税のお家購入への影響をきちんと理解いただけたら、と思ってこの記事を書きます。




▶参考動画:消費税増税前に家は買った方がいいのか?(動画時間3分30秒)
消費税が10%に上がるのが確定しました(ニュースまとめ)



2018年10月15日、過去2度先送りしてきた消費税の10%の増税を閣議決定しました。




首相、消費税増税へ「政策総動員」 19年10月予定通り
安倍晋三首相は15日午後の臨時閣議で、2019年10月に消費税率を予定通り8%から10%へ引き上げると表明した。
来年10月消費税引き上げ、経済に影響ないよう施策総動員=官房長官
菅義偉官房長官は15日の臨時閣議後に会見し、安倍晋三首相から、来年10月1日に消費税率を現行の8%から10%に引き上げる予定、との発言があったことを明らかにした。




いま、これからおうち探しをする方への影響は?というのを書きます。
おっとその前に、前回2014年の増税前後に不動産仲介営業マンだった僕がみてきたことを書きます。
2014年に8%に上がったときの実体験記



前回2014年4月1日(記事を書いている2018年10月から遡ること4年6ヶ月)、5%→8%に上がりました。
僕は今と変わらず、そのときも不動産営業マン(お家の売買営業マン)でした。
ちなみに、前回5%→8%への増税が閣議決定されたのは、増税6ヶ月の2013年10月1日。
今回よりも急なスケジュール感。
当時を思い出しながら一気に書いたので、文体が変ですけど読んでいただけたら!
(1)当時の僕は
当時入社2年目で36歳(くわしい経歴はプロフィールを参照してもらえたら)。
大阪の吹田市にある地元の不動産会社の居住用のお家を仲介する売買営業マンで、主にレインズに掲載されている他の会社の物件を紹介していました。
ちなみに、大阪の吹田市・豊中市・箕面市をメインエリアにしてる不動産仲介会社でした(大阪府内でも高価格帯のエリアです)。
勤務した不動産会社で自社分譲販売することはなく、売却の依頼も少ない会社でした。
レインズに掲載されている他不動産会社の物件をSUUMOなどに掲載して、問い合わせを待ち、ご案内、という毎日。
自社の物件がないので、レインズ頼みで他社物件を紹介する、という営業マンです。
(飯田グループの新築一戸建てや、大手不動産仲介会社が販売元の中古マンションを主に紹介)
▶参考記事:不動産業者が情報共有しているデータベース、「レインズ」についてくわしく書いた記事はこちら。



(2)煽るメディア
増税の閣議決定→増税実施までが6ヶ月と短かったこともあり(今回は1年)、連日ニュース番組・ワイドショーのメディアが増税についてのニュースを流していました。
内容は、増税前に買っておいた方がいいもの。ほとんどこれ。
で、どの番組でも
増税前に買っておいたほうがいいもの
- 1位 住宅
- 2位 クルマ
この順位。3位以下は忘れてしまったけど、1位2位は共通。
いま思い出しても、煽りすぎやったで、メディア(17年ぶりの消費税増税だったので仕方ないのかも)。
(3)「早く買わな!」
ニュース・ワイドショーでの増税関連のニュースを毎日毎日テレビで見ると、お家をさがしているお客さんはそら焦り出すわけで。
急に問い合わせが増えたのをはっきりと覚えてます。どうせ買うなら、ちょっとでも安い方がいいに決まってる。
でも、増税によって実際いくらくらい上がるのか(影響があるのか)を、ちゃんと把握している人はほとんどおらず。
とにかくお客さんみんな、焦った空気に包まれていた感じ。
(4)急に売れ出す物件
そこからは、とにかくめっちゃ売れました。
「ちょっと高いかなあ」と思う物件もぜんぜん関係なし。
それまでずーーっと売れ残っていた物件もこの時期にほぼ売れた。
新築一戸建ても、中古一戸建ても、中古マンションも、めっちゃ売れる。
って、みなさん、中古一戸建て・中古マンションは消費税の影響ほとんどないの知ってます??
(5)何が増税の影響があるのか、みんな知らない
みんな、「不動産=消費税増税前に買う!」しか頭にないので、何が増税の影響あって、何が増税の影響なしなのか、ぜんぜん知らない。
もちろん説明するけど、そのときに初めて知るお客さんがほとんど。体感的には、お客さん10組いたら8組はよくわかってなかった(記憶あり)。
いやほんとに。
ワイドショー・ニュースってそんな細かく説明してないの?
(6)市場に物件がない!
物件がバンバン売れた結果、市場から物件がほとんどなくなりました(もちろん一時的ですけど)。
レインズに登録されている物件もかなり少ない。
この時に思ったのは、「来月の売り上げどうしよう。」
これ、ほんとこれ。
営業マンなので、売上げを会社から言われるけど、売る物件がないんやって!(どうしよう)
(7)上がり始める物件価格
市場から物件が売れて、なくなったら(販売物件が少なくなったら)、どうなったか。
少なくなってから新しく販売される物件は、ほぼすべて相場より(数ヶ月前より)高めの金額で販売され始めました。高めといっても価格差は若干ですけど。
まあ、売れてるんやから、当たり前っていえば当たり前。需要と供給のバランスで不動産価格は決まります。
注意しないといけないのは、増税の影響のある新築一戸建てだけでなく、ほぼ影響のない中古一戸建て・中古マンションも売れまくっていたので、連られてなのか相場高めでたくさん売れてました(注意:下でくわしく書いていますが、売主が個人の中古物件は非課税)
それでも、販売されている物件の数は少なめ。
ていうか、中古マンション高くない??(だから中古マンションは増税の影響ほとんどないんやって!)
(8)「買えなくなったら余計にほしい」
ちなみに、ここまでの話、まだ増税前です(2014年4月1日以前)。
お家をさがしていて、物件がなくなったら、どうなったか。
→ もっとほしくなる。
で、販売される物件は高め。でもほしい。から「買います」。
増税前なのに、物件はなんか高い。
でもみんな買う。
(9)5%→8%への増税後はどうなったか
増税前なのに、物件は高くても売れる。
増税後は?
結局、物件は高くても売れてました(5%→8%に上がったのに)。
そう、
物件が相場より高い+消費税増税後
でも関係ない。増税後6ヶ月くらい、2014年10月くらいまではこんな状態で、僕が勤務していたエリアの不動産市場は回っていたと思います。
(10)じゃあ今回の増税はどうなる?
わかりません。同じかもしれないし、ちがうかもしれないです。
前回の教訓を活かしてなのか、閣議決定→増税は1年ありますし(前回は6ヶ月)、前回よりも増税率も低め(前回5%→8%、今回8%→10%)ですし。
でも、世の中には「増税=早く買わないと損!」と思う人はたくさんいます。たぶん今回も。
増税前後6ヶ月は、不動産市場が急に動き出すので、
- お家さがしをどうすればいいのか
- そもそも何が増税対象なのか
を理解していただけたら。
消費税がかかるものとかからないものまとめ



お家購入にあたって、すべての項目に消費税はかかるわけではありません。
そこで、かかるもの、かからないもの、をまとめました。
▶参考記事:新築一戸建てを購入する場合の費用の明細についてはこちら。







(1)消費税がかかるもの
- 仲介手数料
- 登記費用
- 表示登記費用
- 住宅ローン事務手数料(銀行へ支払うもの)
- 建物代金(建築請負代金)
- リフォーム代金




①仲介手数料
②登記費用
③表示登記費用
④住宅ローン事務手数料
この①-④は、もちろん消費税がかかります。
なので、増税の影響あり。
3,000万円くらいの新築一戸建てを購入した場合、①-④の合計で消費税8%→10%による影響は4万円くらい。
⑤建物代金(建築請負代金)
建物代金には消費税がかかります。
これから建築する場合、建築請負代金に消費税がかかります。
建売住宅の場合は、土地と建物に価格を分けて建物の価格にのみ、消費税がかかります。




⑥リフォーム代金
これも同じ。
リフォーム代金には消費税がかかります。
(2)消費税がかからないもの
- 土地代金
- 個人が売主の不動産すべて
- 固定資産税精算金




①土地代金
まずこれ。
多くの人が誤解していますが、土地には消費税はかかりません(みなさんの誤解パート1)。
10%のこのタイミングだからではなく、これまでもずーっとかかっていません。




②個人が売主の不動産すべて
そしてこれ(みなさんの誤解パート2)。
「個人」が売主で販売しているものはすべて消費税非課税。
- 中古マンション
- 中古一戸建て
- 土地
この3つは、個人の人が売主の場合は、そもそも消費税はかかっていません。




*売主が会社(不動産会社)の不動産はすべて消費税の課税対象
- 新築一戸建て
- 新築マンション
- 中古一戸建て
- 中古マンション
売主が会社(不動産会社)の場合は、土地以外すべて消費税増税の影響あり、です。




③固定資産税精算金
お家の引き渡し時に、売主さん(会社でも個人でも)と今年度の固定資産税の精算をします。
税金の精算なので、もちろん消費税はかかりません。
まとめ(消費税増税を前にして、どんな感じでおうち探しをすればいいのか)



実体験記にも書きましたが、前回の増税時と同じことが起こるとすると、増税日時が確定したらメディアが「増税前に購入しておいた方がいいもの」をあおります。
おそらく今回も増税6ヶ月くらい前には、バンバンニュースで流れるはず。
じゃあ、どのタイミングで買うか。
それがこれ。
- 消費税増税6ヶ月前(2019年4月頃)くらいには購入する
- 消費税増税後6ヶ月くらい(2020年4月頃まで)は購入を控える




おそらくこれが、適正価格、かつ物件の数として選べる販売数が市場にあるんじゃないかあと思います(前回の経験から)。
相場価格より高い価格で買いたくないし、販売数が少ない中から選びたくない。
そうなるとこれかなあ、と思います。
もっというと、相場価格であっても増税後は買いたくないので(できるなら増税前に買いたい)、もし今すでにお家を探しているなら、2019年4月頃までに購入を決めるられるように動きます。
自分は増税についてちゃんと理解していても、世間はそうじゃないかもしれないので。
増税前後よりは、増税6ヶ月前、増税6ヶ月後を狙うのもありかもしれません。
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