新築一戸建て購入時の落とし穴:仲介手数料無料業者の「意外な弱点」とは

新築一戸建ての購入時、仲介手数料無料の業者を利用することで諸費用を抑えられるメリットがありますが、その一方で価格交渉力が弱いというデメリットがあると言われています。

この記事では、仲介手数料無料業者の価格交渉力が弱くなると言われている理由を、業界の仕組みや取引の特性からくわしく解説します。

この記事の目次

仲介手数料無料システムの仕組み

新築一戸建ての販売における仲介手数料無料の不動産会社は、「両手仲介」というシステムを利用しています。両手仲介とは、買主と売主の両方から仲介手数料をもらえる仕組みのことです。この仕組みを利用して、買主からの手数料を無料にし、売主からの手数料だけで仲介業務を行っています。

これにより、買主は大幅に諸費用を抑えることができますが、同時に価格交渉力の低下というデメリットも生じています。

価格交渉力が弱くなる主な理由

仲介手数料無料の業者の価格交渉力が弱くなる主な理由は、以下の2点です:

  1. 売主側の仲介手数料を削る余地がない
  2. 売主との関係性構築が難しい

通常の仲介業者は、買主からも仲介手数料をもらうことを前提としているため、売主側の仲介手数料を削って価格交渉の余地を作ることができます。しかし、仲介手数料無料の業者は、売主からの手数料だけで運営しているため、この選択肢がありません。

結果として、売主が価格交渉に応じない場合、その意向をそのまま買主に伝えるしかなくなり、交渉の余地が狭まってしまいます。

売主との関係性構築の難しさ

仲介手数料無料の不動産会社は、売主不動産会社から見ると「価格交渉は変わらずするのに、仲介手数料は絶対にくれと言ってくる」わがままな不動産会社と認識されがちです。
このイメージは、価格交渉を有利に進める上で大きなハンデとなるのかもしれません。

また、多くの仲介手数料無料の不動産会社は、特定の売主不動産会社や特定の営業所との継続的な取引関係を築きにくい業態となっています。これは、次の理由によります:

  1. オープンハウスなどの現場販売をあまり行わない
  2. 広範囲のエリアで物件を扱う

このため、特定の売主との信頼関係を構築しにくいとされ、価格交渉の際に不利な立場に立たされやすいと言われています。

仲介手数料無料業者の業態特性

仲介手数料無料の不動産会社は、こんな特徴です:

  1. 現場での待機販売をあまり行わない
  2. 広範囲のエリアで物件を扱う
  3. 特定のメーカーや営業所との継続的な取引が少ない

こんな特徴があるので、売主不動産会社との長期的な関係構築が難しくなり、結果として価格交渉力の弱さにつながっていると言われています。

一方、一般的な不動産菓会社は、特定の売主不動産会社や特定の営業所と継続的に取引を行うことで、信頼関係を築き、価格交渉を有利に進めやすい環境を作り出していると思われます。

「弱点」を逆手に取る:買主にとってのメリット

一般的に「弱点」と言われる仲介手数料無料の不動産会社の特徴も、見方を変えれば買主にとって大きなメリットになる可能性があります。

ゼロ仲介 鈴木

こんな風に考えてみるのはいかがでしょうか

① 中立的な立場での物件紹介

仲介手数料無料の不動産会社は、特定の売主や営業所・営業マンとの密接な関係がないため、より中立的な立場で物件を紹介できる可能性があります。これにより、買主は幅広い選択肢の中から、自分のニーズに最も合った物件を提案してもらいやすくなります。

② 透明性の高い取引

仲介手数料無料の不動産会社は、売主不動産会社との「なれ合い」がないため、物件の情報をより透明に提供する傾向があります。これは買主にとって、物件の本当の価値を判断するのに役立ちます。

③ コスト削減効果

仲介手数料が無料であることのメリットはかなり大きいです。この削減分を、より良い物件の購入や、オプションや追加工事に充てることができます。

ヒガシノさん

なるほど!

まとめ

仲介手数料無料の不動産会社から新築一戸建てを購入することで、買主は大きな諸費用が大きく削減できるというメリットを得られます。一般的に言われている価格交渉力の弱さ?というデメリットも、見方を変えれば買主にとっての利点になる可能性があります。

この「弱点」は、仲介手数料無料というビジネスモデルが理由の特徴であり、必ずしもデメリットだけではありません。新築一戸建てを購入する際は、このようなメリットとデメリットを十分に理解した上で、自分に最適な選択をすることが重要です。

仲介手数料の有無だけでなく、不動産会社の特性や自分のニーズ、取引の透明性なども考慮に入れて、総合的に判断することをおすすめします。最終的には、自分自身の判断力と交渉力を磨くことが、満足度の高い家選びにつながるでしょう。

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